離婚交渉の心理テクニック
目次
はじめに
心理テク協議離婚においては、相手との交渉や話し合い次第で、離婚の条件が有利になったり不利になったりします。ですので、いかにうまく交渉や話し合いができるかによっては、ずいぶんと離婚条件が変わってきます。
とくに、なんとなくもう一緒に居るのが嫌になって離婚をしたときに、相手が「離婚しない」と言っている場合は、法定離婚事由がないので、協議又は調停で夫が同意してくれない限りは離婚を成立させるのは難しいです。 ですので、うまく話し合いでまとめる必要があります。
とはいえ、”離婚して欲しい”と頼むだけでは、納得してくれないでしょう。そこでいかにうまく相手を説得させることができるかという時、心理テクニックを知っているのと知らないのでは差がついてきます。 また、財産分与等の離婚給付は、今後の人生を設計する上で、非常に重要になってきます。
そんな時に少しでも財産分与を多くもらったり、年金分割を認めてもらうにも心理テクニックは知ってて損はありません。
つまり、交渉の際の話し合いをどれだけ上手に進められるかということについて、心理テクニックを知っているのと知らないのでは大きな差がでる可能性があるということです。このページでは、離婚の話し合いに使えそうな心理テクニックを載せています。
これを読んでいるみなさんが少しでも有利に交渉が行えることを願っています。ただし、これを用いたからといってうまくいくとは限りませんし、また心理テクニックを使っているのがバレると逆に余計にこじれてしまう可能性もあります。その点はご了承の上、お読みください。
離婚交渉前の準備・心構え
相手の立場に立てるくらいのゆとりをもつ
円満な話し合いここでご紹介する心理テクニックや心理戦は、あくまで「こんなやり方もありますよ」という一部を参考程度に載せているだけなので、これを用いたからといってうまくいくとは限りませんし、また逆に余計にこじれてしまう可能性もあります。
Riaのコンセプトは「可能なら円満離婚を目指す」ということです。よって、離婚の際の話し合いは、たとえどんなに腹がたっていても、これが2人の最後の共同作業と思って、なるべく冷静に相手の立場に立つくらいのゆとりをもって話し合いをしてください。とくに、子供がいる場合は、DV等のよほどの理由がない限りは、相手と断絶状態にならないことを心がけて、離婚の話し合いを進めてください。
譲歩を心掛ける
その話し合いも、こちらの要求をすべてのませるというのでなく、相手の言うこともしっかり聞いて、ある程度は譲歩するくらいの心構えでやりましょう。 これが、うまくやるコツです。
とくに、子供がいればなおさらです。離婚後も子供のことで気軽に相談できるくらいの関係を残せたらベストです。
これは、普通に考えたら当然ですので、子供にとって離婚しても、両親に愛されていると感じて育つのと育たないのでは、心の教育上天と地ほどの差です。もし「絶対に相手をねじ伏せてこちらの要求をすべてのませる」とか、「絶対に許さない!!」という人は、残念ながらRiaのコンセプトには向いておりません。
念入りに計画を立てておく
交渉の基本交渉の基本のひとつに、ぶっつけ本番でなく、少しでも有利に進めるために、念入りな計画を立てておくというのがあります。
たとえば、こういう風に始めて、こんな感じで進めていく。こういう条件が出たら合意してもいいという着地点も設定しておけば、よりグッドです。
また、相手と自分を知ることです。 夫婦であれば、相手の性格はある程度把握できているはずです。であれば、「ああ言えば、きっとこう言うだろう」っていう推測も立てやすくなります。
もちろん、自分自身のこともそうです。「これを言われたらキレる」なんていうのを知っておけば、例えそれを言われても、感情的にならずに協議を進めてこともできるはずです。
なので、協議をする前には、相手と自分を分析しておきましょう。これらのことは、離婚の協議を始める上で、頭に入れておいてください。
離婚を有利に進める交渉の時間・シチュエーション
快適な空間
まず、当然というか不快な空間での交渉は成立しにくいです。少し考えれば分かるのであるが、夏の暑い日にエ
アコンのきいていない部屋で交渉したら、まとまるものもまとまりません。そのエアコンも、できたらマイナスイオンを発生するのを使っている部屋があったとしたら、ぜひその部屋で交渉を行いましょう。マイナスイオンはプラスです。
交渉は食べながら、飲みながら
次に、人間は、何かを飲み食べしながらの方が、飲み食べしてないときと比べて交渉されやすい傾向があります。 そんなにこじれていないのであれば、夕御飯のときにでも、少しずつ交渉していきましょう。 もし、交渉の時間を設けるのであれば、何か飲み物(アルコールは避ける)を用意して交渉をしましょう。
感情的にならない
まず、心構えとして自分が感情的になっていけません。短気は損気であるということを肝に銘じておいてください。本当は憎くてたまらなくても、わざと相手を思いやって優しい言葉をかけてあげる。
そうすれば、のちの交渉を有利にすすめやすいはずです。相手から財産分与等をより多くもらいたい人や、相手に払う額を少しでも下げたいという人は、じっくりと交渉を楽しむくらいの余裕を持っていてください。
説得は夕暮れ時
最後に、夕暮れ時は理性の働きが最も弱くなるので説得する場合は夕暮れ時を狙いましょう。夕暮れは無理でも昼よりは夜に交渉をしましょう。
ただし、やっぱりこじれにこじれている場合は、いつもより感情的になって殴られる可能性も少しは上がるので、夕暮れ時は注意が必要。
「離婚交渉は夕暮れに快適な空間でなにか飲みながらするべし!」
離婚交渉に応用できる心理テクニック
このページでは、離婚交渉で活用できそうな心理テクニックを紹介しています。ここで紹介されている心理テクニックを使ったからといったって、万事うまくいくわけはありませんが、知っておいて損はありません。
さあ、あなたも、離婚交渉で心理テクニックを用いて、少しでも有利に話し合いを進めてください。
ドア・インザ・フェイス・テクニック
ドアインザフェイステクニックドアインザフェイステクニックは、3大心理テクニックのひとつです。ドアインザフェイステクニックとは、いきなり高い要求を突きつけて、拒否されたらその要求を一気に下げて認めさせる心理テクニックです。 相手は「断った」という罪悪感を持つので、それを利用したテクニックです。
例を挙げると、本当は養育費を月に6万円もらいたいとします。そのとき相手には、最初は、最低で8万円は欲しいと要求します。 相手はそれを高いと言って断ってくるかもしれません。
そしたら「8万は多かったけど、でも子供に不憫な思いをさせないためには最低6万円は欲しい」と言いましょう。そうすると相手も「6万円なら…」と認めてくれる可能性が高くなります。
フット・インザ・ドア・テクニック
フットインザドアテクニックとは、人間は最初の依頼を受け入れたら、次の依頼を断りにくくなるという心理を利用したテクニックです。
この心理テクニックは、数ある中でも最も有名クラスのテクニックである。ドア・インザ・フェイス・テクニックと逆のようなテクニックですが、日常生活でも、あなたが気づいていないだけで実によく使われています。
やり方としては、まず相手に小さな要求を受け入れてもらう。そして、その後に大きな要求(こちらが本当の狙い)を受け入れてもらう。フットインザドアの例を挙げると・・・
この時、注意してもらいたいのは、最初の小さな要求と大きな要求の間に差がつきすぎないことです。上記の例で言うと、4万円が6万円になると最初の3万円の倍額になるので、断られる可能性が大きくなります。例で言うならせいぜい5万円くらいにしておきましょう。
レッテル効果
レッテルを貼られた人間は、そのレッテル通りの行動をとるようになる。具体的には以下のように使います。
A 「あなたは、私に対しては冷たかったけど、子供のことはいつも一番に考えてくれて、大切にしてくれる人だと思う。」(仮にそうでなくても、子供を大切にするというレッテルを貼ったわけです)
B 「ああ、そうだな」
A 「だったら子供のためにも養育費はきちんとください」
B 「…分かった」
イエス話法
「はい」と返事させるような質問をし続けると相手は「いいえ」と言いにくくなる、という心理を突いた話法です。例えば・・・
B「そうだな」 (イエス)
A「高校は絶対に卒業させたいと思うでしょ?」
B「そりゃ、もちろんそう思うさ」 (イエス)
A「できたら、大学まで行かせてあげたくない?」
B「そりゃあ、行かせてあげたいさ」 (イエス)
A「だったら、養育費を月に4万円はちょうだい」
B「…分かった」 (イエス)
正直こんなにうまくいくわけはないでしょうが…こんな感じです。
ミラーリング
人間は無意識に、好意をもつ人同士で同じ行動を取ります。ミラーリングとは、この特徴を逆手にとって、相手のしぐさを鏡のようにまねることで、自分に好意を寄せてもらうように誘導する心理戦術です。
相手の言葉遣いやしぐさや表情をまねてしまうと説得されやすくなる傾向がありますから、相手とそれほどもめていない場合にはこのミラーリングを使って離婚交渉を有利に進められるかもしれません。
相手がゆっくり話していたら自分もゆっくり話し、相手が頻繁に髪の毛をさわっていたら、自分もさりげなく頻繁に髪の毛をさわってみる…
そうすることで、こちらの言い分が認められやすくなるのです。とくに、簡単に実践できるのは、飲み物を用意して話し合いをしていた場合、相手が飲み物を飲んだら、自分も飲むようにするというのがあります。
ただし、さり気なくおこなってください。あからさまに真似をするとばれてしまい、何の冗談かと思われてしまいます。
また、相手がミラーリングを知っていた場合「こいつ、今ミラーリングでしてるな」と思われ、説得するどころか相手を不愉快にさせますので注意しましょう。
「ひとつだけ」と言って認めてもらう
例を挙げると、もしあなたが子供の養育費を月6万円以上ずつ払ってもらうのだけは、絶対に譲れないとした場合で、財産分与等は相手の言い分をとりあえず通しておいて「それでもいいから、ひとつだけ、子供の養育費は月6万円払ってね」と交渉してみよう。
さっきまで月4万円と言ってたとしても認めてもらえる可能性はぐっと高くなるでしょう。このとき、あくまで「ひとつだけ」というので、その他の要素は多い方がいい。
こういう場合は、わざと財産分与を細分化して、車はあなた、貯金はいくらがあなたという風にすれば要素は増やすことができます。とはいえ、親権に関しては相手も絶対に譲れない場合が多いので、この方法で親権を手に入れるのは難しいでしょう。